子宮卵管造影検査について
子宮卵管造影検査は一般的に卵管造影検査とも呼ばれ、画像を見ながら造影剤を子宮内に注入し、検査をします。
患者本人も画像を見ることができる場合が多く、画像を見ながら同時に説明をしてくれる場合もあります。
私の主治医は検査はまだという感じでしたが、こちらからお願いして検査をしてもらいました。
私は行きつけの大学病院で受けました。
造影剤は水性です。
油性は副作用が怖いからと使っていないそうです。
また油性の方が痛みが強い場合が多いとも言っていました。
2007年12月に 『イソビスト』 という造影剤に微量の鉱油が混入していることが判明し、健康被害は報告されていないが、世界的に供給が停止されていると説明されました。
なので私は日本では保険適用でない造影剤 『イオパミロン』 を使いました。
病院から造影剤による利点と欠点を明記した用紙をもらい、こんな事が書いてありました。
■ イオパミロン(水溶性)
【利点】
従来の 『イソビスト』 を用いた子宮卵管造影とほぼ同様の検査が施行できる。
【欠点】
保険適応がない。ただしドイツとイタリアでは保険適応があり、使用実績数多数。日本でも脳脊髄の造影には保険適応があり、安全性はほぼ問題ないと考えられる。
■リピオドール(油性)
【利点】
保険適応のある子宮卵管造影が施行できる。水溶性に比べて鮮明な画像が得られ、卵管開通効果が高いと考えられている。
【欠点】
血管・リンパ管に入る(2〜7%)
20%で油塞栓を起こし、種々の合併症(胸痛、呼吸困難、昏睡、死亡など)を起こす。
1年以上の長期に渡って残留し、異物肉芽腫や感染の原因になったり、本人や胎児の甲状腺機能に影響をもたらす可能性がある。
翌日のX線撮影検査が必要。
■ レボビスト(超音波検査専用造影剤)
【利点】
放射線被曝がない。
保険適応がある。
ヨードアレルギーの危険性がない。
【欠点】
卵管の通過性や癒着の有無にかんする客観的診断制度が低い。
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自分から検査をお願いしたにもかかわらず、色んな体験談を読んでは想像して緊張し、気分が悪くなる始末。
やってみないと分からないとは分かっていても、ついネットで調べまくってしまいました。
夫には、「全然痛くなかったよーとか言ってそう」 と言われましたが、私は 「どーせ人ごとだと思って!」 という心境でした。
検査を予約した日に、看護師さんから当日の説明がありました。
子宮口に入れるバルーン付きのカテーテルを見せてもらい、風船を膨らましながらの説明はとても分かりやすかったです。
カテーテルはゴム製ではなく、普通のプラスチックの様なものでした。
服装はスカートで、なるべく長いものが良いと言われました。
(カテーテルを付けたまま、ショーツを履かずにレントゲン室まで移動するため)
ロングスカートを持っていなかったので買ってしまいました。
一人で帰られる方もいますが、帰りだけでも付き添いがいると安心です、と説明を受けたので夫に休みを取ってもらう事にしました。
子宮卵管造影検査の体験談
【検査当日】
生理は終わったはずなのに、茶色いおりものが昨日から続いていて、検査が中止になるかも?と心配。
お昼はいつもの半分の量を12時までにと言われていましたが、豆腐とサラダをちょっとだけにしました。
1日3回3日分の抗生剤を検査当日の朝から飲み始めました。
お昼を食べ終わり、病院へ行く支度をしようとしたら、息子がお昼寝タイム・・・。
寝かしつけも焦ってしまい、それが伝わってるのかナカナカ寝てくれない!
時間が迫って来たので夫が抱っこでゆらゆら。
いつもはママ!ママ!と寝るときはぐずるのですが、大丈夫でした。
私が家を出る時には寝てくれました!良かった。。。
車で家を出たのが午後1時15分。
病院に着いたのが午後1時35分。
【検査前の準備】
トイレに寄ってからすぐに階段で2階に上がり、直後に呼ばれて血圧測定・・・
高い。脈も速い。
抗生剤の点滴が午後2時50分から3時20分。
この時看護師さんから最終月経の確認や検査の説明のおさらい。
茶色い出血があることを伝えるが、生理の残りの様な出血なら平気だと言われる。
とはいえ、内膜症持ちなので内膜の逆流が心配。
カテーテルを入れてから1階のレントゲン室まで歩けない場合は車イスを出しますので言って下さいね、の言葉に余計にビビる。
さらに、付き添いの方はいらっしゃいますか?と聞かれ、付き添いがいないと帰れない程なのか?とまた不安になる。
点滴終了後、トイレでボルタレン座薬(鎮痛剤)を入れ、検査の同意書を看護師さんに渡し待合いで待つ・・・。
この時、緊張のせいか何となく便意があって、座薬を入れたのにトイレに行きたくならないか心配でした。
もう一つ座薬があるのですが、これは終了後痛みが酷い場合に追加で使うらしいです。
やっぱりそんなに痛いのかー!?
いよいよ内診室へ呼ばれる。
今日検査する人3人呼ばれて、中待合いで並んで待つ・・・。
3人並んで微妙な空気・・・。
一人ずつカテーテルを入れる為、内診室へ呼ばれました。
私は2番目。
一人目の方が入り、先生の声が聞こえる。
主治医の声ではなく、若い女医らしき声・・・え?先生違うの?とさらに不安になる。
数分後、意外と平気そうな表情で出てきたのでちょっとホッとする。
その後すぐに呼ばれ、内診台に上がる。
私よりかなり若いであろう小柄な女医さんから「検査を担当します○○です」とカーテンをちょっとよけて挨拶を受ける。
「お腹の中にばい菌が入らないようにしっかり処置していきます。」
「消毒をして検査のためのカテーテルを入れますからね〜」とか何とか言いカチャカチャ道具の音が。
子宮口をグリグリ消毒されている感じがあり、女医さんが大丈夫ですかー?と
私は全然平気なので「はい」と。
では中で風船を膨らましますよ〜と言われ、え?もう管は入ったの?と思う。
再び、気分悪くないですか〜と聞かれ、全く違和感が無いので「大丈夫です」と答える。
もうちょっと膨らましますので頑張って下さいねーと言われたけど、全然平気。全く違和感なし。
太ももにテープでカテーテルを固定され、終了。
「ショーツを着けずにスカートだけで行きますからねー」と念を押される。
内診台から降りる時も、気分悪くないですか?と聞かれるが全然平気。
看護師さんと共にいよいよ下の階のレントゲン室へ歩いて移動。
結構普通に歩けて意外と余裕。走っても平気そう。痛くも何ともない。
この3人がノーパンなのに誰も気付いていないんだよねーなんて思いながらエレベーターに乗りました。
レントゲン室がダダダーーーーーっと並んでいる場所に到着。
さすが大学病院・・・。
あれよあれよと、検査着に着替えさせられ順番待ち。
この時にはやるしかない!とさっきより緊張が取れる。
【いよいよ検査】
一人目の方がどんな表情で出てくるのか気になってましたが、出てくる前に隣のレントゲン室へ呼ばれてしまう。
レントゲン技師さんがすごく若い男性で、ゲーッ!と思うが、すぐに女性のベテラン風看護師さんが現れてホッとする。
レントゲン台の上に仰向けに寝ると、すぐにさっき上の階でカテーテルを入れた女医さんが登場。
足を伸ばして軽く開いて下さいねーと言い、私のおまたに銀色の皿の様なものと器具が置かれる。
その器具達がお腹の上にあるレントゲンの四角い所に映って見えて緊張!!
なんだかマヌケな格好・・・。
では検査を始めますね。
この検査で詰まりが取れて開通する事があるので、ちょっと痛くても検査は続けますよーじゃー入りまーす。
いよいよ来たか!と左の手すりを握る!右は手すりも何もない。
女医さんが私の顔をじーっと見ている・・・。
何となく何かが子宮に入って来たような感じがするようなしないような・・・。
「大丈夫ですか?」と聞きながら私の顔とモニターを見ている。
大丈夫ですと答えつつ、モニターはここにあったのかーと気付き、私も見上げてモニターを見る。
モニターは先生の方を向いているのでかなり見づらいが逆三角形の白い子宮が映っていました。
女医さんが「お願いしまーす」というと「ブー」っとブザーが。
隣の硝子越しの部屋で技師さんが撮影しています。
そして次に逆三角形の左右からピューっと白く伸びました。

「大丈夫ですか〜?痛くないですか〜?きれいに通ってますよ〜」と言われる。
私は全く違和感なし。痛くも痒くもない。
ちょっと嬉しくなる。
再び女医さんが「お願いしまーす」というと「ブー」っとブザーが。
そして卵管の端からモクモクと煙のように白いのが広がり、そこでも撮影。

綺麗に通ってますよーと言われながらカテーテルを抜き、消毒をされ、タンポンを詰められました。
15分くらいしたらまた撮影しますからショーツだけ着けてお待ち下さいねと言われる。
ホッとしすぎて動揺していたのか、自分のバッグを荷物入れのカゴから取るのを忘れ、看護師さんに荷物持〜と言われてちょっとハズカシイ。
レントゲン室の外の廊下へ出ると、1番目の方がお腹をさすって座っていました。
数分後、私の次に検査をした方が終了して出てきました。
ニコニコと出てきたので、あー痛くなかったんだなーと思っていたら
私に「痛かったー!イテテテテって大きな声で言っちゃった」と話しかけて来ました。
お腹全部が激痛だったと話していました。
痛くてモニターがどこにあるのか分からなかったーと言っていました。
話をしながら私はホッとしたのか汗がドッと出来てきました。
しばらくして、再び順に呼ばれ、今度は立ったまま1枚撮影して終了。

結局、全然痛くなくて今までの異常な緊張はなんだったのー!という心境でした。
油性だったらやっぱり痛いのかな・・・。
帰りは運転出来ないことを想定して、私の会計が済む頃に夫と息子がバスで来てくれました。
会計待ちの時から軽い頭痛が始まったけど、あとは何でも無かったです。
家に帰ってタンポンを取り出すと、鮮血が着いていました。
そのまま翌日まで出血はありませんでしたが、翌々日に真っ赤なおりものが出てビックリしました。
飲んでいる抗生剤の副作用で下痢だったので、血便かと思ってビックリしました。
【詳しい検査結果】
後日の受診で検査結果を詳しく聞きました。
右は綺麗に通っていました。周囲の癒着もあまりなさそうでしたが、右側には小さなチョコレート膿腫が2つ再発しているので微妙な気分。
左も綺麗に通ってはいるが、卵管周囲に癒着がありそうとのこと。
(3つ目のレントゲン写真を見ると向かって右側(自分の左)に造影剤が溜まっているのが分かります。)
確かに左側は痛む事が多いので何かあるだろうとは思っていました。
でもチョコレート膿腫が見つかっていない左側に癒着があるのはちょっと悔しい。
右か左のどちらかだけでも完璧な状態だったらいいのに、と思いながら帰宅しました。
骨盤の中でこんなに子宮が中心から外れた位置に曲がってあるのが気になり先生に聞いたところ、これは全く問題ないよ、と言われました。
【子宮卵管造影検査の費用】
子宮卵管造影検査をした日にかかった金額は点滴など全て含め8,530円でした。
そのうち保険適応(負担率30%)分が4,330円、全額負担分が4,200円でした。
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