妊娠したいなら第一にタイミングが大切です
早く妊娠したいと思い病院へ行くと、まずはタイミング法からはじめるというのが一般的です。
ではタイミング法ってどんなことをするのでしょう。
(注:タイミングとは子作りをするタイミング、妊娠しやすい時のことです)
既に妊娠するために自分の体と向き合っている方にとっては「そんなの知ってるよ〜」と思うかも知れませんが、今まで病院の世話になんてほとんどならなかった、自分が不妊症だなんて心配すらしたこともなかった、という方は、意外とこの基本的なことを知らないのです。
私も結婚した友人に、「いつすれば妊娠するんだっけ?」
そう聞かれて驚いたことがあります。
だって一人子供がいる友人でしたから…。
彼女はその後、二人目がなかなかできずに妊娠したい気持ちがかなり募っていたようです。
そこで生まれて初めて基礎体温を付けてみようと検討していました。
一人目はすんなり妊娠できたから、いつのタイミングが出来やすいかなんて考えたことも無かったようです。
【まずは基礎体温計を買いましょう】
妊娠したいと思っても、初めて妊娠と向き合う方は基礎体温計がどんなものか、基礎体温て何なのかイマイチ分からない…
なんてことも、もしかしたらあるかもしれません。
基礎体温は、安静時、基礎代謝だけで生命活動している時の体温です。
寝ている間に測ることができればいいのですが、普通は基礎体温計を使い目覚めてすぐ計測します。
今は自分で用紙に記入しなくても、体温計が測定し、グラフまで作成してくれますのでとても便利です。
目覚ましアラーム付きのものがおすすめです。
【基礎体温を毎朝測定する】
これがなかなか面倒で続かないという方もいるようですが、上記にもあるように目覚ましアラームとグラフ作成機能付きのものならそれほど大変ではありません。
多機能なものが沢山売られていますのでそれらを利用しましょう。
基礎体温を3ヶ月ほど(というと長い道のりに感じるかもしれませんが)測ってみると、自分の周期が分かってくると思います。
良くいう28日周期とか30日周期というものです。
多少バラつきがあっても大丈夫です。
大体、生理が始まる時から2週間が低温、排卵するとそこから2週間高温を示します。
みなさん見本のようにはいきませんが、だいたい低温期と高温期に分かれていれば問題ないと言われています。
これがあまりにも上がったり下がったりのデコボコしたグラフを示したり、高温期が極端に短い場合はタイミングを狙う前に治療が必要になってきます。
【排卵日を知る】
妊娠は排卵日に卵巣から排卵される卵子と精子が出会ってこそ成立するものです。
ですので排卵日がいつなのか知ることが、妊娠したい人にとってタイミングをとる上で重要なポイントです。
きちんと排卵がされていれば基礎体温が低温期と高温期の二層になります。
それは、排卵された後に分泌されるホルモンの働きによって高温を維持するからなのです。
よって、排卵は低温期から高温期へ移行するあたりのどこかで行われます。
おおざっぱに言うと、低温から高温に移行する期間の数日間、タイミングをとればいいということになります。
排卵された卵子の寿命はおよそ1日と言われておりますが、受精能力があるのは排卵後6時間〜12時間までとも言われています。
つまり排卵後すぐに精子に出会う方が妊娠率が上がるのです。
精子の寿命は通常3日ほどある(例外もあり)と言われていますので、排卵する3日ほど前から排卵後1日の間までの数日間に数回タイミングをとることが望ましいと言えます。
しかし、排卵日の特定が難しい場合やなかなか妊娠できない場合、より正確にタイミングを合わせるために、排卵日検査薬を使ったり、病院で卵胞チェックをしてもらうことになります。
⇒基礎体温と排卵日についてはこちらも参考にして下さい
実際の基礎体温グラフを用いて説明しています。
【排卵日検査薬を使う】
排卵日検査薬は薬局、ドラッグストアなどで買うことができます。
使用方法は説明書に書いてありますが、基本的に排卵日が近づいてきたら毎日同じ時刻に尿をかけ、ラインの濃さで排卵するまでどのくらい近いのかを判断します。
色々なメーカーから発売されていますし、安いからと海外のものも人気ですが、コロコロと種類を変えない方が排卵するタイミングが分かりやすいです。
ラインが濃く出たら、だいたいその日か、翌日に排卵される場合が多いので、そのあたりでタイミングをとるようにします。
⇒排卵日検査薬についてはこちらも参考にして下さい
生理が極端に不規則でない限り、基礎体温と排卵日検査薬の併用で妊娠しやすいタイミングは十分特定できます。
【おりものの状態から妊娠しやすいタイミングをつかむ】
排卵日が近づくと、体からのサインもあります。
人の体はうまく出来ていて、妊娠しやすい時期になると精子が子宮の中へ入りやすいように、おりものの性質が変わるのです。
排卵日以外は外部からのばい菌などの進入を防ぐため、強い酸性で保たれているおりものが、排卵日頃になると酸性が弱まり、精子が死なずに入りやすくなるのです。
この酸性が弱まったおりものは、生卵の白身のように透明で水っぽく良く伸びます。
ですのでおりものをチェックすることもタイミングをつかも目安になりますが、おりものシートについたおりものではなく、子宮口から直接取り出したおりものの方が、より正確にチェックできるのです。
初めは抵抗があったりして難しいかもしれませんが、やってみると変化に驚くと思います。
⇒おりものチェックについてはこちらも参考にして下さい
【病院で卵胞チェックをしてもらう】
早く妊娠したい場合は、これが一番確実な方法ですが、病院に行く手間とお金がかかりますし、いきなり病院へ行くことはなかなか決心がつかない方もいらっしゃるかと思います。
卵子は、卵巣の中の卵胞液の中にあります。
分かりにくいかもしれませんが、卵巣の中にカプセルがあって、その中の卵胞液中に卵子がある感じです。
排卵の瞬間が近づくと、そのカプセルである卵胞が直径18mm〜20mmにもなり、卵巣の表面が盛り上がってきます。
そして卵巣と、卵胞の表面が破れ、卵胞液とともに卵子が飛び出します。
飛び出した卵子は卵管の先端である卵管采とよばれる部分にキャッチされ、卵管へ進んでいきます。
その途中で精子と出会わなければいけませんので、そのために、病院でのエコー検査機で卵胞の直径が何ミリなのかを測定してもらうのです。
卵胞の大きさが十分(だいたい18mm超)であれば、「今日タイミングをとってね」、「今日から3日間頑張ってね」 などと言われるのです。
私の知人は45歳の時に、卵胞チェックに通い、3日間連続でタイミングをとり妊娠、出産しました。
ちなみに旦那様は当時53歳でした。
【基礎体温とタイミングの要点をまとめました】
基礎体温低温から高温に移行する数日間を排卵期と呼びます。
上にもありますが、排卵期のうちのどこかで排卵が行われるので、その数日間が妊娠へのカギとなります。
高温を維持するホルモンは排卵が行われないと分泌されないので、高温になったということは排卵が行われたということになります。
※ 高温を維持するホルモンは、同時に子宮内膜を厚くして受精卵が着床しやすい状態にする働きもあります。

【排卵日前後は毎日した方がいい?それとも数日おき?】
毎日射精すると薄くなるから良くない…そう考える人も多いようです。
実際、毎日射精すると精子の数が減り、「薄い」 状態になります。
しかしあまり射精しないでいると、古くなった精子の割合が多くなり、運動率が落ちると言われています。
(古くなって死んでしまった精子は自然吸収されます)
精液検査の時には、一週間ほど禁欲すると言われることがありますが、それは検査のためであって、妊娠率で考えると、薄くなっても排卵期間は連日タイミングをとる方が良いのだそうです。
とはいえ毎日となるとなかなか大変なので、1日おきに行うのがベストでしょう。
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